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Creator's Eye 広告制作から見たベトナム人

ベトナムにおけるテレビCMの傾向と対策


ベトナムのテレビCMを見てみると、近年の目覚ましいレベルの向上ぶりに驚かされます。撮影からCGまで、先進国と遜色ない映像も珍しくありません。特に資金力が豊富な日系を含む大手外資系企業のCMでは、外国人を中心とした優秀なチームが制作を担当することが多いようです。

その内容を見て気付かされるのは、日本では一般的と言える、商品の機能・性能だけを謳ったCMの少なさです。多くのCMでは人物やキャラクターが登場し、落ち込んでいた人が元気になったり、喧嘩していたのが仲直りしたりと展開し、大抵オチがつきます。

この傾向の背景には、ネット・SNSによる拡散の重要性があります。SNSでCMが話題になるためには、映像としての見応えや、共感を呼ぶ物語性が欠かせません。商品名の連呼や、機能・性能を強調しただけのCMはソーシャル向きとは言えず、若年層の人口比率が高いベトナムでは特にそうなります。

とりわけ話題になるCMに共通するモチーフとして、「家族」があります。テト(旧正月)シーズンのCMでは、都市で働く子どもたちが農村部の実家で暮らす両親を思ったり、都会で居場所が見つけられない老人と子どもとの交流を描いたものなどです。そこからは、単に明るい未来へ邁進するだけではない、発展する社会へ向けたベトナム人の複雑な視点が読み取れます。

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