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日系企業の人事 基本の「き」

ベトナム人が活き活き働けるキャリアデザイン


心理学者のマズローは、人間の欲求は階層化されていて、下位層が満たされてから上位層に移行すると定義しています。いわゆる「欲求の5段階説」です。

第1階層は「生理的欲求」、第2は「安全欲求」、第3は「社会的欲求」、第4は「尊厳欲求」、最後の第5階層は「自己実現欲求」です。自社のスタッフがどの階層に属していているかを想像し、一緒にキャリアを考えていくと、互いの納得感が高まるとも思います。

キャリアデザインとは仕事人生のプランを自ら設計し、決定することです。日本ではロールモデルと呼ばれる、会社の上司や先輩といった目指す姿があり、どのように努力すれば到達できるかなどもイメージしやすい環境にあります。一方のベトナムでは、目指すべき先輩などはまだ少ないのが現実です。そのため、マズローの定義が役立つのです。

例えば、第1、2階層は「衣・食・住への欲求」と置き換えることもできます。食べたい物や住みたい家などを満たしたい段階で、まずはお金を稼ぎたいと思う若年層などが当てはまるでしょう。こうした人たちに、長期的で自主的な目標設定などを強く求めても、あまり納得されないと思います。一人一人の自己納得感があるキャリアデザインであれば、モチベーション高く取り組んでもらえます。

将来のキャリアについては、時間軸を短期、中期、長期に分けて話し合うとよいでしょう。現実的な収入アップのイメージはもちろん、仕事を通じての人間的な成長や、自分の仕事からベトナムがより豊かな国に発展するなど、高い次元の理想も伝える必要があります。

この度は1年間、試行錯誤中の人事業務についてご拝読いただきまして、ありがとうございました。

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