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熱視線!ベトナムの不動産マーケット

建設される大型の製造工場
外資系企業の研究開発拠点も


国の人件費が上昇しているため、繊維や加工など多くの業種で、コストが中国の半分程度というベトナムへのシフトが起こっている。最低賃金の引上げなどリスクはいくつかあるが、ベトナムは環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)などの恩恵が期待され、2016年上半期のベトナムへのFDI新規投資は75億USDとなった。

こうした企業の動きは不動産にも反映される。投資額が大きな韓国系企業、例えばLGディスプレイは北部ハイフォンでの有機発光ダイオード工場建設に約15億USDを投資。日本企業もアクティブで、特にダイキン工業はハノイ近郊のフンイエン省に、約100億円を投資する住宅用エアコン工場の建設を発表した。このような投資額の大きさは、所得と人口の増加で盛況となる国内市場の発展を意味している。

ハノイはノイバイ国際空港への交通は便利だが、港からは遠く、大勢の労働者を採用する業種には適さないだろう。一方、ハイフォンは港を持ち、中国に近く、インフラも整備されており、地域競争力が高いと思われる。南部ではホーチミン市周辺の、ビンズン省やドンナイ省などが製造工場の中心として地位を固めている。人件費が上昇しても、こうした大都市周辺の工業団地の賃料はさほど高くないので、全体のコストは相殺される。

また、都市部において最も発展している工業分野は、ハイテクの研究開発(R&D)拠点だろう。中でも目覚ましい案件はサムスン電子で、約3億USDを投じてハノイにR&Dセンターを新設する計画だ。同様にホーチミン市も港や空港への交通は利便性が高く、R&Dを含めたハイテク企業に対する魅力を持っている。

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