総力特集

Feature


在越日系企業の力強い味方。それが同じ日系の公的機関だ。
大使館や総領事館はもちろん、ベトナムにも企業を支援する機関が数多くある。
一方、「敷居が高い」や「うちとは関係ない」と足を運ばない方も多いのでは?
今回は主たる支援内容を各機関にアピールをしてもらった。

 

ベトナム日本人材開発インスティテュート(VJCC)はハノイとホーチミン市にあるが、ここではVJCC-HCMCから語ってもらう。貿易大学とJICAとの日越共同事業体であり、主たる事業はベトナム人の人材育成だ。

日本の講師で日本式 熱血「ビジネスコース」

ベトナム人のビジネス人材育成のために開いているのが、「ビジネスコース」というセミナーだ。9月から翌年8月までの間に約20コースがあり、午前と午後3時間ずつ丸1日の講義が、2~3日間みっちりと続く。講師のほとんどは日本から派遣されたJICAの短期専門家たち。テーマは「日本的な顧客サービス」や「製造現場リーダーのスキルアップ」などで、すぐに実務に活かせる内容が中心となっている。

「ビジネスコース」の講義風景

「参加者は中間管理職が多く、リーダークラスや経営者もいます。年齢は30代が中心で、各企業から送り出された、やる気のある人が多いですね。勤務先は日系企業が4割、ベトナム企業が6割ほどです」

実務経験と教育経験が豊富な講師たちだからか、受講者からの評価は高く、「同僚など会社の仲間に勧めたい」などの声も多いという。そのためかリピーターとなる企業が多く、1年間の参加者は合計1000人ほど。また、近年では工業団地への出張講義も始めており、1年間に15回ほど、1~2日間の講義に出向いている。複数の入居企業が集まるケースもあるそうだ。

「以前はカイゼンや5Sといった生産現場系の要望が多かったのですが、この数年は日本のおもてなしや日本式サービスなどのソフトスキルを望むベトナム企業が増えていますね」

日本語コースも人気 貿易大学に日本式学部

他のセミナーには「日本語コース」があり、こちらは中上級者に向けたN1、N2の試験対策講座だ。1日2時間で週に3日を8週間。受講者は社会人が9割以上で、個人参加がほとんどだ。上限は40人で、毎回ほぼ埋まるという。

工業団地での主張講義

日系企業で働いている人、日系企業で働きたい人、日本に関心がある人などの、若い人が多く来ますね」
VJCCは最近改名して「ベトナム日本人材開発インスティテュート」となった(略称のVJCCは以前と同じ)。VJCC-Hanoiと貿易大学の協力で、北部の同大学に日本式ビジネスを学ぶ、「日本式国際ビジネス学士課程」という学部が9月に設立され、それに伴い名称変更になった。「ビジネス人材育成」というVJCCの目的はそのままに、高い競争率を勝ち抜いた約70人の学生が第1期生となった。南部でも同じことを目指すという。

VJCCでは他にも、依頼を受けての日越交流イベント開催や、日本企業の若手社員向けグローバル人材育成もしており、後者は日本の大手企業も参加しているという。
「今後はベトナムの各種経済団体、青年会議所、地方の商工会などを受け皿にした、ベトナム人向けの出張サービスも始めたいと思っています」

 

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